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受け入れ先農家の魅力溢れる人紹介 その2 ~津村農園 津村さん~

 2009-08-12
こんにちわ!まぁ坊です!
しげに続いて今回受け入れ先農家を快く承諾してくださった方を紹介させていただきます。

受け入れ先農家紹介第2回目は津村農園の津村孝夫さんです。

5.jpg

■what's 津村さん

津村さんが安曇野の地を選んだのは海外青年協力隊の任期が終わりアフリカのザンビアから帰国した2003年32歳のこと。

写真はとても穏やかな顔をされていますが、以前は主に養鶏を生業としていたため、

特技は…鶏の解体処理。

怖いですねー…なんて(笑

また、高校生時代は昆虫青年だったこともあり昆虫にとても詳しい。

本当に詳しい。


お話が止まらないほどに…(笑


■昆虫博士 

昆虫採集をされていたころの標本や図鑑を沢山拝見させて頂きました。

津村さん1



自分は昆虫が若干苦手だったこともあり、まじまじと標本や図鑑を見たことがないのですが、お話を聞いているうちに興味が沸いてきました。

皆さん、地球上の生物種で昆虫がダントツ1位の割合(80%以上)を占めるということをご存知でしたか??

また地球上の全昆虫の総重量は、昆虫以外のあらゆる動物の総重量よりも重いそうです。

それなのに東京に住んでいると昆虫に出会う機会が殆どないし見られる昆虫の種類って限られている気がしますよね。


■自宅にはモルモットも…

津村さん、家でモルモットを飼っていらっしゃいます。

6.jpg


「可愛いですねー。ペットですか?」とお尋ねしたところ、


『いえ。』

『食用です。』

「あぁー…なるほどー…。」

そうですよねー、ペットとしては飼わないですよねー(?)ん?ペットとして飼うのか?

他にも蛇を食べただのなんだのと、津村さんのお話を聞いていると、この世のものは全て食べられるのではないかという気がしてなりません(笑)


■津村人間道場

そんな津村さんのもとにはWWOOFに登録していることもあり絶えず農業研修生(というか転がり込み??)の出入りがあります。

地球宿のオーナー望さんいわく「津村人間道場」。

それは穏やかで温かい津村さんの人柄を表した言葉だと思います。

滞在中は元料理人である奥さんの寿美さんの手料理も味わえます♪


さてそんな津村さんの農園にGW中、お手伝いをしてきました。

働くから3食3泊させてくれという無茶な要望にも快く承諾してくださいました。

おぉ…仏だ…(泣


■育てている作物・育て方


津村農園で育てている作物は米(アイガモ農法による無農薬栽培、うるち米・もち米・黒紫米)、無農薬栽培の加工用トマト、

エゴマ、ナタネ、大豆などなどです。他も基本的には無農薬無化学肥料による栽培していて大きく分類すると有機農業、部分的には自然農のやり方もやっていらしゃいます。


sub5_SUB_IMAGE.jpg



8.jpg
※写真は菜種油をとる機械。甕に絞りカスが、鍋に油が作られていきます


ちなみにアイガモ農法で育てた後のアイガモさんは最後、食卓に並びます。

鶏の放血・解体をやられていた津村さんならではですが、現在アイガモ解体処理施設を作ろうと取り組んでいます。

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写真は鶏の放血の際に使用するもの。ここに一羽一羽頭から突っ込み首をカット…

「解体処理施設を作りたいんだよ~」と笑顔で語る津村さん。さすが解体のプロ。



■畦作り(※)


さて、今回お手伝いしたのは、主に田んぼの畦作り。
お邪魔したのは5月だったのですが、周りには田植えを終わられた農家もちらほら…。

昔は田植えを6月におこなっていたらしいのですが、時代と共に田植えの時期が早まったそうです。

二期作をやめたからだとか、GW中の親族の帰省に併せて田植えの作業を終えたいからだとか諸説聞きますが…

津村さんは『稲が育つと水を田んぼから抜いて乾燥させるんだけど、それを一番暑い時期にやるのを避けるため』と仰っていました。


なるほど…稲がカラカラになってしまいますものね…。




畦作りは水で粘土状した田んぼの土で壁を作ります。


10.jpg


まず壁にワラを並べて…

9.jpg


こねた土を重ねて塗っていき壁を作ります。


(写真)3.jpg



これが…けっこう…大変。。


畦作りは大変で最近ではこのように塗っている農家さんは珍しく、畦シートと呼ばれるシートを仕切りとして設置するか、
畦塗り機で畦を作るのが一般的のようです。


手作業で畦を作ると機械のありがたみがよ~く身にしみます(笑

遠~くの田んぼでは機械できれ~いに塗ってあり、津村さんと二人で『お~お~キレイに塗っているねぇ~』と羨ましげな視線。


あ、機械の使用が悪いという意味ではありませんよ!(汗


生活に無理がたつようなら機械を使用することはいいことではないかと僕は思います。

使用する人なりの背景があるのでその人の選択を尊重すべきですよね。

津村さんも実際はあちこちに田んぼを持っているので、すべて手作業で畦塗りはできず、毎年一部は機械を使っているそうです。


しかし今年はすべて手作業で…!と意気込んでいます(笑

手作業は手作業で作り上げる喜びがありますよね♪

みんなで塗って作る畦作り、とても楽しかったですよ~

泥遊びみたいでした(笑


※水田の中の泥土を盛って、水が外に漏れないようにする作業。モグラに穴を開けられないようにする。水田を回る際の道としての役割も持っていてこれを畦道(あぜみち)という。


さてさて、ここからは津村さんにインタビュー。
色々伺ってしまいましょう。


■津村さんにとっての半農半X(※)⇒半農半蔵人

『半農半X…うーん。強いてあげるなら蔵人になるかなぁ』と語る津村さん。

農業がお休みとなる冬場には大町市の酒蔵で蔵人として日本酒作りもしていらっしゃいます。
滞在中に飲みましたが美味しかったですよ~(毎晩飲みました)

酒好きにはたまらない滞在先となること間違いないでしょう(笑

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(写真右が現在津村さんが務められている酒造のお酒。左は以前務められていた酒造のお酒。どちらも美味しかった…)

アイガモ解体施設を作っている津村さんにとって、これからのXは鳥に関わる仕事、例えば養鶏…とかになるのでしょうか。
昆虫博士の津村さんは近隣のイベントで子供たちの講師として招かれることもあるそうです。



※ 半農半X研究所代表の塩見直紀氏が提唱した21世紀の生き方・暮らし方のコンセプト。
持続可能な小さな農ある暮らしをし、与えられた才能や大好きなことを世に活かす生き方・暮らし方を意味する(出典:塩見直紀と種まき大作戦編著『半農半Xの種を播く』コモンズ出版,2007,P7)


■農業者としての苦悩


「農業者として生活している苦労・葛藤があればお聞かせください」と津村さんにお伺いしたところ、こんな答えが返ってきました。


『自分が無農薬で作ろうとしても、周りから飛散してくる農薬を防げないこと。
また、病気の作物の伝染を恐れ周りの農家の人たちの理解がなかなか得られないことがあること。』

単純に「無農薬栽培」とはいかず、周りの農家の方々とどう折り合いをつけながら信頼関係を築きあげていくのか、
合意形成のプロセスも大切なのですね。


さらに…未稼働ながら近所に出来たゴミ処理施設も津村さんの農園に被害を与えようとしています。


身近に環境問題がある生活・無農薬栽培への理解…、生業とする上で、単純に作物を育てるだけにはいかない、「その土地に住む」ということ。

一筋縄ではいかない問題が垣間見えました…。


■うれしい瞬間


複雑な問題で少し頭が悶々としてしまいましたが、楽しい瞬間も間違いなくあるのです。

津村さんはその瞬間を『自分で種を蒔いた作物を食べる時。』と仰っていました。

シンプルですが、取り組まれている活動をお伺いすると、ものすごく実感がこもっていて、深みがある言葉ですね。

聞いて思わず「いいなぁ」と嬉しくなってしまいました。

苦悩はありつつもそう思えることにやはり農業の魅力というのがあるのだなと感じました。


また、津村さんは地元の消防団にも属しており『地元に貢献したくて入ったけれど、お酒を共にしたり、付き合いがとても楽しい』と仰っていました。


ご近所さんはすれ違うときは必ずご挨拶。「こんにちわ」。

とても気分がいいですね♪


■なぜ農業者を目指したのか


農業の魅力を語って頂いたあとはやはり「きっかけ」が知りたくなるもの。

津村さんにとって農業者となる「きっかけ」は何だったのでしょうかとお伺いすると、1冊の本をあげました。


『きっかけは高校時代に読んだ福岡正信氏の「わら一本の革命(※)」です。
これはもう、そういう暮らしをする以外にないぞと。今ようやくその当時描いたような形に近づきつつあると感じていますが20年かかりました。』


この言葉を聞いて、「循環」をイメージしたときに、ぼんやりと語っている自分と、実際に土地に住んで実践してきた津村さんの言葉との差がものすごくあることを

実感したと同時に、「その道のりはとても長い」という当たり前の様に思っていた認識がまだ甘かったと再認識しました。

んん…。小さな一歩、積み重ねが大事なのですね…。。


※耕さず、肥料も施さず、無農薬かつ無除草で、米と麦を毎年連続で近代農法以上の収穫を実践した福岡正信がその自然農法の実践と無の哲学を語っている本。



■農業とは


もう少し詰めよって聞いてしまいます(笑


「津村さんにとって農業とはなんでしょうか!?」


『生き方でしょうか。人が生かされていくための自然との関わりそのものだと思っています。』


今回のイベントのテーマは「生きることは食べること」ですが、津村さんはまさに生きる営みとして農業を捉えていらっしゃいますね…。


■今後の目標


そんな津村さんの今後も目標は、『農業に関わる若い人をもっと増やす』だそうです。

それでは…若者たちにメッセージをお願いします!


『生業として金儲けも考えなければならないが、金に頼らない暮らし作りが優先だと思う。
土地は余っている。国内で自給できるだけの農地は十分にある。他の国を侵さない、平和運動としての農業をやりましょう。』


ありがとうございました!!




≪津村農園ブログ≫
http://tsumura.blog.drecom.jp/

4月から10月まではWWOOFのホストとしてもやっていますが、それ以外にも農業研修希望の方は相談に応じるそうです。長期滞在可。

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